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春から夏にかけては、気候がよくなり気分が開放的になる時期。色に対する好みも、一般的に暖色、明るい色合いを好む傾向があるそうです。この春夏は、刺し色やトレンドカラーにも、明るめのグリーンや暖色系が入ってきていますね。今回は気分があがる鮮やかな色合いをテーマに、いよいよ4月25日(木)~27日(土)に開催される、ハンドメイド作品の対面イベント「Handmade MAKERS’2019」の出展者を取材しました。
今回は、カラーセラピーの教室を開催するSilentColorと「ニャンドゥティ」の先駆者、あとりえねこの手の共同出展です。
Q1.今回の「Handmade MAKERS’2019」に出展する作品を紹介してください。
あとりえねこの手: 中南米パラグアイの伝統レース織「ニャンドゥティ」を出展します。
ニャンドゥティとは、スペインのテネリーフェ刺繍がパラグアイへ移り、独自の進化を遂げたもの。南米ならではの色彩感覚で受け継がれてきたレース刺繍です。南米に似合う色を日本の色彩に変えて、日本人の服装や肌色、インテリアに合う色で仕上げました。
蜘蛛の巣を意味するニャンドゥティ。パラグアイの太陽に透かして見ると、キラキラと美しく輝きます。日本の太陽に透かした時のイメージは?
SilentColor: 「ニャンドゥティ」と同様に、身に着けることで「色」からサポートを受けられるようにと、カラーセラピスト歴18年の作家“Fusami”氏が手掛けているアイテムです。スワロフスキーと細い糸で作る小さなお花のイヤリング、春夏色のグラデーションが涼しげなブレスレットなどを出展します。
光の強い春から夏の季節に向けて「その方らしく輝くこと」「新しい世界を広げること」をサポートしてくれる色をたくさん使っています。
Q2.作品を作るきっかけ、ブランドを立ち上げるきっかけは何だったのでしょうか。
あとりえねこの手: イラストレーターの仕事をしているため取材で海外を訪れることが多く、各国のさまざまな手芸に出合ってきました。ステキな作品が多く、自分で作ってみたい、そして日本の人にもっと知ってほしいという想いから出来上がったのが、あとりえねこの手の「ニャンドゥティ」です。
SilentColor: 色が大好きで、長年、色の勉強をしている私にとって、自分の好きな色で作れるレース「ニャンドゥティ」は魅力的でした。色使いやデザインは自由自在。仕上がりがとても軽いので、年齢を問わず、どなたにもよく合う作品があります。
Q3. 作品は、どんな方に使ってほしいですか。
一点モノが多いことがハンドメイドの特徴です。人の手が作り出す、人の手でなければできないものの素晴らしさをわかっていただける方に使ってほしいと思っています。
自分の人生を楽しんでいる方、もっと楽しみたいと感じている方に。手作りの「ニャンドゥティ」やアクセサリーを取り入れていただけたらうれしいです。
Q4.今後の抱負をお聞かせください。
世界にはまだ知らない手芸がたくさんあります。新たな出合いを求めて探したい、そして自分で習得し、多くの方へ発信していきたいです。今回出展する「ニャンドゥティ」は、南米パラグアイと日本の友好、つながりの役割を担っています。一番に、この美しいレース織を多くの皆様に知っていただくこと。そして自分で作ってみたいと思っていただくことが二番。それが目標です。
Q5.来場者に向けて、メッセージをお願いします。
作品を作るときの楽しい想い、ワクワクした気持ちは作品を通じて購入された方にも届き、ステキな影響を与えるものと考えています。
人を笑顔にしたり、背中を押してあげたり。私たちの作品が、お客様の心を明るく元気にするアイテムになることを願っています。
あとりえねこの手&SilentColor
https://makers-jp.com/exhibitor/md-detail/id-563
http://radiantbox.jp/sample/silentcolor/lesson/nanduti/index.html
Q1.今回の「Handmade MAKERS’2019」に出展する作品を紹介してください。
日本独自の伝統的な染色技法のひとつ「友禅染」の生地を使ったピアスやイヤリングなどのアクセサリー、がま口などの小物を中心に出展します。
色挿しに使用する色はその都度作り、絵柄との相性やバランス、おもしろい色の組み合わせを考えながら、筆を使って一点ずつ色を染めていきます。例えば「青色」に別の色を加えて味わい深い青に変化させたり、薄めてやわらかな優しい色に仕上げたり。色合いは似ていても同じ作品はありません。それが、手描きならではの魅力と考えています。「この柄にこの色を組み合わせるなんて」「こんな色は見たことない」などと言われるとうれしくなりますね。
Q2.作品を作るきっかけ、ブランドを立ち上げるきっかけは何だったのでしょうか。
『十二月屋染物店』は友禅染の技法を用いて生地の染色から制作を行っています。和装のイメージが強い「友禅染」。伝統工芸として作品を制作することはもちろん、限られた世界だけでなく、多くの方に「友禅染」を手に取って身に着けてもらいたいという想いから、趣の異なる雑貨や小物類の制作を行っています。
また、一つひとつ表情の違いを出せることが、手描きならではの魅力です。アクセサリーや小物を通して「友禅染」を多くの方に知ってもらうきっかけになればと思っています。
Q3. 作品は、どんな方に使ってほしいですか。
染めているとき、「かわいい」「良い色だ」と自賛しながら作っています。自分自身が愛でながら染めた生地に想いを寄せていただける方に。また年代を問わず“少しだけ特別なもの”を愛でている方に選んでいただけたらうれしいです。
Q4.今後の抱負をお聞かせください。
「良いものをつくりたい」と日々邁進しています。
活動を始めて以来、様々なイベントへの出展や海外での販売にも挑戦してきました。どれも有意義で発見もありましたが、そこで手に入れたたくさんの種をまだ両手に抱えているような感覚。一つひとつを整理し、これからの作品作りに生かしていきたいと思っています。
また、都内だけでなく様々な場所へ出向き、友禅染の魅力を発信し続けていきます。もちろん、日本だけでなく外の国へも。」
Q5.来場者に向けて、メッセージをお願いします。
日本古来の染色技法を用いた「友禅染」を、年齢を問わず気軽に身に着けていただきたいです。アクセサリーや小物に合わせて柄をデザインし、色付けもすべて手描きで仕上げています。同じデザインでも一つひとつの表情は異なりますので、手に取ってじっくりと眺めてみてください。お客様の心に届く作品がきっと見つかります。
Q1.今回の「Handmade MAKERS’2019」に出展する作品を紹介してください。
樹脂粘土などで作ったフェイクフルーツやスイーツを、ヘアアイテムやスマホケース、パスケースなど日常で使用するアイテムに装飾した作品を出展します。イチゴやメロン、オレンジなど果肉の色はグラデーションを多用し、リアルさを追求しました。中でもイチジクやリンゴの皮の複雑な配色を手に取ってご覧ください。
Q2.作品を作るきっかけ、ブランドを立ち上げるきっかけは何だったのでしょうか。
作品を作りはじめたきっかけは、イチゴを装飾した私のスマートフォンを上司が「かわいい」と褒めてくれたことでした。当時の上司は50歳代、キャリアを積んだ大人の女性です。そういう方はジュエリーや宝石など高価なアイテムを好んでいると思い込んでいたものが、フェイクスイーツを「かわいい」と感じてくれるのだ、ということがとても新鮮でした。この出来事を機に「大人の女性がいいなと思う」フェイクスイーツを作っています。
Q3. 作品は、どんな方に使ってほしいですか。
パーツを組み合わせるときは同系色のアイテムを選んでいます。例えば赤紫のイチジクには同系色のブドウを、オレンジの果肉とオレンジピール、メロンとメロンボールなど、多様なパーツを使用していますが、全体的にはシンプルにまとめています。
時にはチョコレートを締め色に飾り、フルーツの鮮やかさを際立たせることも。
フルーツやスイーツを飾ったアイテムは、明るく元気な印象が強く、大人の女性は敬遠しがち。そんな方でも気軽に使っていただける、落ち着いた色合いに仕上げています。
まずはアート感のあるイチジクやメロンなどいかがでしょうか。
Q4.今後の豊富をお聞かせください。
「妥協しない」ことをモットーに作品を作り続けています。自分で納得いかないものは作品にしません。目標は70歳まで現役。その時まで色の感覚が変わらぬよう、妥協しない作品作りを続けていきたいと思います。
Q5.来場者に向けて、メッセージをお願いします。
「フルーツやスイーツを飾ったアイテムはちょっと子供っぽい……」と感じている方。そんなお客様のための作品を用意しております。大人の女性にふさわしいシンプルな色彩と、チョコレートなどの差し色で「大人らしさ」を表現しました。ビジネススタイルにちょっとした遊びを入れたコーデはいかがですか?
Grandolce100
https://makers-jp.com/exhibitor/md-detail/id-729
https://www.instagram.com/grandolce100/
<取材を終えて>
今回は色をテーマに、3組の出展者に話を伺いました。
素材の特長を活かし、色が持つパワーをプラスした「ニャンドゥティ」、日本で受け継がれてきた技法から独自の色を生み出す「友禅染」。リアルさを求めて色へのこだわりが尽きることのないフェイクフルーツ。作家にとって「色」とは、作品に彩りを添えるだけでなく作家の想いがたくさん詰まっているものであると思います。
今の気分は何色ですか? お気に入りのコーデに差し色となるアイテムを取り入れて「ハンドメイド・メイカーズ 2019」へ出掛けてみませんか。
Handmade MAKERS’2019 について
ハンドメイド作品・商品の対面販売イベントとして開催を重ねてきた「Handmade MAKERS」は、クリエイター達がブースを連ね、来場者に向けて作品、商品の直接販売を行う場です。
今回は、開催場所を横浜から東京ビックサイトへ移し、14万人の来場者を集め、一般来場者から小売店・百貨店のバイヤー、協賛を探しているメーカーなどが訪れる日本最大のハンドメイドイベント「第43回2019日本ホビーショー」、そして「第12回ホビークッキングフェア」と同時開催となります。
Handmade MAKERS’2019開催概要
開催日時:2019年4月25日(木)~27日(土)10時~18時
※最終日は17時まで
会場:東京ビッグサイト 西ホール
入場料金:当日1,500円/前売1,200円(各プレイガイドで発売中)
ブース数:約200ブース(×3日間)
主催:一般社団法人日本ホビー協会
同時開催:第43回2019日本ホビーショー/第12回ホビークッキングフェア2019
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