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縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

新型コロナウィルスの影響で、社会問題にもなっているマスク不足。
この状況のなか、今、洗って繰り返し使える布のマスクが見直されています。

せっかくなら布マスクを手作りしたいと思っても、「型紙は?」「作り方は?」「縫うのが苦手」など、ハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで注目したいのが、「手ぬぐい」です。
手ぬぐいを使うと、ミシンも針もいらずにマスクが簡単に作れてしまいます!

今回ホビスタでは、手ぬぐい専門店「にじゆら」さんに縫わないマスクの作り方を教えていただきました。
手ぬぐいを使うメリットや、素材のよさもお伝えしていきます。
最後に、プレゼントのお知らせもありますのでお楽しみに!

縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

では、早速マスクを作ります。

縫わない手ぬぐいマスクの作り方~手ぬぐい1枚使用バージョン~

手ぬぐい1枚で、ひとつのマスクを作る方法です。

【材料】
手ぬぐい 1本
縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

【作り方】
① 耳にかける紐を作る
② マスク本体を作る
③ ①の紐と②の本体を合わせる
④ 紐を結ぶ

さあ、さっそく工程に沿って作り方を見ていきましょう!

① 耳にかける紐を作る
1)手ぬぐいの短い辺の上から1~2cmのところに少し切り目を入れる。
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はさみで切り込みを入れると、この後の工程がスムーズです

2)切り目を入れたところから、手ぬぐいを手で裂く。
手ぬぐいの特徴のひとつ、“手で裂ける”ことを活かして、思い切って裂いていきます。

縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

手で裂いているところ。切り目があると、そこから楽に裂けます

縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

マスクの紐になる部分ができました

3)半分に切って、耳にかける紐は完成。

マスクの紐は、今回のように1本裂いて、半分に切る作り方と、にじゆらさんのオフィシャルサイトで紹介されているように、2本裂いて、それぞれを左右の紐にする作り方があります。
2本裂いて作りたい方は、 コチラ を見てみてください。

② マスク本体を作る
1)手ぬぐいの長い辺を半分に折る。
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半分に折っているところ

2)マスクの短い辺を1/3の幅に折る。
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1/3に折ったところ

1/3の幅は目安です。折り方は自由なので、実際にマスクをつける人の顔の大きさ(鼻から顎を覆うサイズ)に合わせて調整をしてくださいね。

③ ①の紐と②の本体を合わせる
1)1/3幅に折った手ぬぐいの上に、①の紐を置く。
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2)紐を挟みながら、顔の横幅に合う長さになるように折りたたむ。
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一辺を折ったところ

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もう一辺は位置を決めたら、反対側の織り目の中に入れ込む

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④ 紐を結ぶ
紐が顔のサイズに合う長さになるように結び目を作り、完成!
※結び目は、マスク本体の中に隠すと見た目がスッキリします

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紐の結び目が本体の中にくるように調節したところ

縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

着用しながら、顔にフィットするようにサイズを微調整してみてくださいね。

縫わない手ぬぐいマスクの作り方~半手ぬぐいバージョン~

手ぬぐいを1枚使ったタイプのマスクだと、少し厚手に感じる方、洗い替えの枚数を多く用意したい方には、半手ぬぐい(手ぬぐいの半分サイズ)でつくるのもお勧めですよ。

【材料】マスク2枚分
手ぬぐい 1本
縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

【作り方】
① 耳にかける紐を作る
② 手ぬぐいの長さを半分にする
③ マスク本体を作る
④ ①の紐と③の本体を合わせる
⑤ 紐を結ぶ

① 耳にかける紐を作る
1枚の手ぬぐいの時と同じ工程。
今回は2枚のマスクが作れるので、長い紐を2本作り、それぞれ半分に切る。
(紐は全部で4本できます)

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長い紐を2本裂いたところ。それぞれの長さを半分にする

② 手ぬぐいの長さを半分にする
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長い辺の真ん中に切り込みを入れているところ

長い方の辺の1/2の位置に切り込みを入れ、手で半分に裂く。

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手で楽に裂ける

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手ぬぐいが1/2サイズになったところ

③マスク本体を作る
手ぬぐいを1/3サイズになるように折る。

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三つ折りで幅1/3にするバージョン

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幅半分に折ってから、1/3サイズになるように両端を折るバージョン

1/3の幅は目安で、マスクをつける人の顔の大きさ(鼻から顎を覆うサイズ)に合わせて調整をして下さい。
使う人の顔のサイズに合わせたり、好みの柄の出方になるように調整したりしながら折っていきます。

④ ①の紐と③の本体を合わせる
1)1/3幅に折った手ぬぐいの上に、①の紐を置く。
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2)紐を挟みながら、顔のサイズに合わせて折りたたむ。
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もう一辺は位置を決めたら、反対側の織り目の中に入れ込む

⑤ 紐を結ぶ
長さを調整し、結んで完成
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1/3の位置で折って作ったマスク

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半分に折ってから幅を調整して折ったマスク

同じ手ぬぐいでも、折る位置で色や柄の出方が変わります。その日の気分に合わせて印象の違うマスクを楽しむのもいいですね。

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知っておきたい、手ぬぐいのこと

今回、マスク作りに使用した手ぬぐいにはどんな特徴があるのでしょうか?
にじゆらの田中さんにお話を伺いました。

縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

にじゆら 田中さん

~防災にも役立つ、手ぬぐい~
現在よく使われている柄物の生地には、“プリント”加工のものもありますが、プリントは生地に色を貼り付けていくため、生地本来の通気性の良さは失われてしまいます。

にじゆらの手ぬぐいは、職人の手仕事で糸を染めていく、“注染”という技法で生地に柄をつけていきます。
プリント加工のように生地の縦糸と横糸の間の隙間を埋めてしまうことなく、生地本来の通気性を生かすことができます。

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柄を染めるための型

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上の型を使って染めた手ぬぐい。色のグラデーションがきれいです

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注いだ染料を、真空で吸引する機械

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染めた手ぬぐいを干しているところ。長さ約90cmの手ぬぐいを、一気に30枚前後染める

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1本の手ぬぐいを、ふたつの面から見たところ

上と下の画像を見比べてみてください。
1本の手ぬぐいを、両方の面から見てみましたが、どちらの面も美しく染まっています。
生地に裏表がない染め上がりも、注染の特徴です。

手ぬぐいの材料となる“さらし”は、切りっぱなしで生地端を縫っていないので、洗濯後も乾きやすく衛生的。
また、切り目を少し入れれば手でまっすぐに裂けるので、特別な道具や材料がなくても、手ぬぐい1本でマスクを作ることができます。

これらの特徴から、手ぬぐいは防災用として常備しておくのに最適な布もののひとつといえます。
マスクになるのはもちろん、包帯のかわりや頭巾に、また裂いて紐を作ったりと緊急時にさまざまな用途に使うことができるのです。

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にじゆらで販売されている防災セット。保存のきくクッキーが手ぬぐいに包まれている

~素材へのこだわり~
手ぬぐいは“さらし”という木綿の生地を使っています。
にじゆらでは、“幸さらし”(ゆきさらし)という、オリジナルのさらしを使用しています。

これは、関東で手に入る手ぬぐいより糸が細く、目が詰まったものです。

関東のさらしの方が速乾性はあるものの、洗えば洗うほど柔らかくなり、肌触りがよくなるのが幸さらしの特徴なのです。

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何度も洗った幸さらしの手ぬぐい。くったりとして柔らかな風合いが出ています

そんな “幸さらし”の素材のよさに着目して、この春から新しい企画がスタートします。

ナカニ×ロフトのポップアップショップ “大阪屋(大B反屋)”

染工場としての“ナカニ”が、オリジナルの手ぬぐいブランド“にじゆら”を大阪、堺で立ち上げて11年。
その染めの美しさ、技法が注目されてきましたが、今回は素材をクローズアップします。

ナカニ×ロフトのポップアップショップ “大阪屋(大B反屋)”では、この大阪発祥のブランドの、手ぬぐいとしては販売できない“B反”(※)を“さらし”という素材に着目して販売していきます。
ショップ名“大B反屋”は、ブランド発祥の地「大阪」の阪の字と「B反」をかけたものです。

※B反/染の過程で、カスレや柄のずれなどが生じたもの。
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B反の手ぬぐい。黄色いシールの下の柄がほんの少しかすれている

B反といっても、使用には全く問題がないものが、これまでは販売不可としてはねられてきました。

大B反屋は、B反の柄がかすれたりずれたりした部分を取り除いたうえで、“幸さらし”の肌ざわり・使い方などの素材の可能性に着目して、商品を紹介・お得に販売していきます。

“もったいない” “お買い得” “地球にやさしい”の、関西人の思う“ええこと”をお店の形にします。

全国の主要都市のロフトをキャラバンで5月~8月の間10箇所ほど回っていきます。
神出鬼没、期間・数量限定、一点もの…と、出会ったときに買わないともう出会えない、そんなポップアップショップになります。

素材の使い方の紹介で、B反を使った「捨てないティッシュペーパー」や「捨てないキッチンペーパー」企画なども予定しています。

なんと今回は、この大B反屋で販売予定の“B反マスクキット”を、ホビスタ読者30名の方に抽選でプレゼントいたします!

マスクキット

プレゼント応募は コチラ

フォームの下記項目を必ず記載いただき、送信ボタンをクリックで応募完了です!
(柄、色は、選べませんが、どんな模様のキットが当たるのか?楽しみですね)

※スマホの場合は「個人情報の取り扱いについて同意する」は文字の上をタップしてください。

 お名前* 
 電話番号 
 メールアドレス* 
 メールアドレス(確認用)* 
 お問い合わせ内容*  ※「手ぬぐいマスクキット希望」と記載いただき、必ず、送付先ご住所のご記入をお願いします。
応募締切:4月3日(金)

マスクキット プレゼント

ふるって応募ください!

<マスクキットの紹介>
【内容】
さらし (45cm×37cm)
紐 1本(耳かけ用の紐。半分に切って使用します)

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【作り方】
① さらしを1/3幅におり、マスクの縦幅を決める
② 長い辺の約1/3の位置に紐を置き、マスク本体を折って挟み込む

① さらしを1/3幅におり、マスクの縦幅を決める
縫わずに5分!ええこといっぱい、手ぬぐいマスクの作り方

1/3に折ったところ

② 長い辺の約1/3の位置に紐を置き、マスク本体を折って挟み込む
※作り方の工程は半手ぬぐいで作る場合と同じです

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完成!
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紐の部分は伸縮性があるので、手ぬぐいの紐よりも少し短めに調整してください。

取材を終えて

手ぬぐいが一本あれば、道具いらずであっという間にマスクが手作りできてしまう!
今回にじゆらさんに取材に伺い、まずこのことに驚きました。

マスク不足で、早朝からドラックストアの前に人が並んだり、ガーゼマスクのハンドメイドの材料が売切れたり、なかなかマスクが手に入らない状況のなか、こんなにありがたく、使いやすい素材、作り方はなかなかありません。

手ぬぐいはその染めと絵柄の美しさから、最近は絵画のように購入する人がふえ、その魅力が注目されています。それは知っていましたが、その裏側で、染めのかすれなどで手ぬぐいとして販売できないB反があるとは知りませんでした。

にじゆら 店舗

“手ぬぐい”としては販売できないB反を、さらし(晒)という素材として、マスクや他のものに活用し、販売するというアイデアは、素材を無駄にしないエコな取り組みですばらしいです。

注染という伝統的な染め方が、糸を染めて素材のよさを生かすということを知り、ますます手ぬぐいを魅力的に感じ、これからは色柄だけではなく染め方にも注目していきたいと感じました。

手ぬぐいだから、折る位置を変えることで一枚から何通りもの印象が違うマスクを作れるところが面白く、また、縫わないので、マスク以外にもさまざまな用途に活用できるところが、まさに“ええこと”だなと思います。

みなさんもぜひ、縫わない手ぬぐいマスクづくりにチャレンジしてみてくださいね。

店舗情報

注染手ぬぐい専門店 にじゆら
㏋ https://nijiyura.com/

染めこうば店(東京)
営業時間 11:00~19:00 <定休日:水曜>
住  所 〒110-0005 東京都台東区上野5-9-18 2K540 AKI-OKA ARTISAN O-2区画
電話番号 03-5826-4125

この記事に関する問い合わせ先
株式会社 ナカニ 
㏋ https://nakani.co.jp/company/
電話番号 072-271-1294

カテゴリー: 作り方・レシピ

 

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