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ハンドメイドのことならお任せ!あなたの街の専門店 vol.1
接客で顧客のニーズくみ取る ~カンダ手芸~

――店舗があるからこそ、接客しながら顧客のニーズをくみ取って商品展開に反映してこられたんですね。

この30年間で、扱っている商品の種類は当時の10倍にもなり、手芸の領域は日々拡大しているのを実感してます。特に近年は、ネット上で個人が作ったものを自由に販売できるようになったこともあり、編み物や刺繍、キルトなど、それぞれを融合した作品も出てきました。各分野(ジャンル)の具体的な線引きもかなりあいまいになってきています。お客様の要望に応えようと、積極的に新しいものを取り入れるようにしています。

お客様とはいえ、ハンドメイドのプロの方たちですから、商品知識も豊富です。時には、私たち従業員よりもお客様の方が詳しいこともあります。接客する中で、こちらが教えていただくことも多いんですよ。

――多くの卸問屋が廃業しているなかで、御社でもお客様の数が減っているという実感はありますか。

当社では誰でも作れる2年更新のカード会員制度を設けていますが、会員数はこの20年で見てもほとんど変わっていません。先ほどもお話ししたように、個人の方が自分の作品を手軽に販売できるようになったこともあり、手芸のすそ野はむしろ広がっているのではないでしょうか。
口コミで来店されることが多く、9割のお客様がリピーターです。会員の平均年齢は60代くらいですが、最近では30代など若年層も増えています。若い方にも利用してもらえるよう、ニーズをしっかりくみ取って反映していきたいですね。

――先ほどお店の講習会カレンダーを見ましたが、ほぼ毎日のように手芸教室を開催されているようですね。

教室を始めてから、かれこれ40年近くなります。毎回2時間程度で、4、5人が参加するものから、1日タイムリー講習会や講師養成講座があります。人気の講習会には20人くらい参加します。かつては教室に通って修了書をもらい、それを看板として掲げることで、講師として一人前と認められるというような風潮もありましたし、教室の仲間で場所を借りて展示会をすることが目標でもありました。人に披露して評価し合うことが励みにもなっていたのです。

店内には見本品などを掲示し、創作意欲を喚起する

最近は、個人が自分の技量で作った作品を、ネットを通じて披露したり販売することが簡単にできるようになり、教室の集客が難しい時代になってきました。しかし当社では基本をしっかりと身に付けてもらい、手芸の普及と講師の育成を目的にこれからも続けていきたいと考えています。

――最後に、三谷さんが手芸店で仕事をする中で感じるやりがいを教えてください。

お客様が求めるものを仕入れて提供したときに喜ばれたときにはやっててよかったと心から思えます。私はもともと手芸が好きだったわけではないのですが、お客様と接しているうちにだんだんと興味を持つようになってきました。
 
そして最近は、若い従業員が接客を通じて知識がつき、お客様と仲良くなっているのを見るとうれしくなりますね。若い従業員を増やして、これからの世代にも手芸を楽しんでもらえるように力を注いでいきたいです。

(お話をうかがった方)

カンダ手芸
店長  三谷知行さん
http://kanda.o.oo7.jp/kanda/
住所(本館):東京都中央区日本橋馬喰町1丁目14−10

カテゴリー: ショップ , 物作り

 

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