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ハンドメイド費用・材料・SNS……みんなどうしてる?!
『ホビー白書2017』の調査から 「ハンドメイドの『いま』」をみてみよう!


ホビスタ読者の皆さんは、ハンドメイドをはじめとしたホビーをしている方が多いと思います。ホビーの楽しみ方もいろいろでOK! でもときどき「ちょっとやりすぎ?」「お金かけ過ぎ?」なんて考えたことはありませんか?
(一社)日本ホビー協会が発行している『ホビー白書』では、ホビーを楽しむ方々の行動や意識について、毎年「ホビーユーザー調査」を行っています。この中には、さまざまなホビーに関する調査が掲載されていて、特に作品等の販売を考えている方などには、マーケティング分析としても役に立つ情報が含まれています。
今年も、2017年6月に、全国の15 歳以上約1万人にインターネット調査を行い、さらにその中からいずれかのホビーを過去1 年に行ったことのあるユーザー約3,000人に本調査を行いました。今回の記事では、11月に発行された『ホビー白書2017』より、気になるみんなのホビーの現状を探ってみました。

毎月どのくらいお金を使ってる?

気になるホビーの費用、どのくらいが普通なのでしょうか。

【1ヶ月当たりの平均費用グラフ】

青:授業料・テキスト代 水色:道具・材料費
(『ホビー白書2017』p57より)

ホビー白書によれば、2015年は4,543.4円、2016年は4,216.5円、2017年は4,116.8円でした。総費用は年々減少していますが、内訳を見ると、授業料・テキスト代が減少し、道具・材料費はむしろ増加傾向です。これはホビーユーザーが、「教室へ通う」よりも、インターネットや書籍で独自に情報収集し、マイペースに楽しむ傾向が出てきたためかもしれません。

【ホビー別月額費用ベスト3】

(『ホビー白書2017』p57よりホビスタ編集部作成)

伝統工芸・芸能のホビーは、受け継がれてきた歴史に裏打ちされた技術の確かさ、精密さの分だけ、レッスン料が高い傾向。「ホビー」というより「習いごと」の側面が強いのかもしれません。
フラワーは、自宅の他に、個人開催の教室やカルチャーセンター等の講座で楽しむ人が多いので、その分授業料・テキスト代がかかっているようです。
ビーズ・アクセサリーは、スワロフスキーなどの高額素材を使用して、自分好みの1点ものを作るのかもしれません。
一方、今年「DIY女子」が流行したDIYは、教室に行くというより、自分で本やインターネットで情報を収集して道具や材料費にお金をかけ、マイペースに楽しむやり方が主流のようです。
ペーパークラフト・スクラップ・コラージュ・スタンプやニットは、後述する100円ショップなどでも材料を仕入れたり、リサイクル素材を使うこともあるため、材料費がおさえられていると考えられます。
費用にも、各ジャンルの現状や傾向も表れていますね。

どこで材料を買ってる?

教室、ネット、専門店など、材料を購入する選択肢は増えました。どこで購入すると、どんなメリットがあるのでしょうか。また、ジャンルごとに、主な購入先は異なるのでしょうか。

【購入場所別支出額比率】

(『ホビー白書2017』p58より)

やはり、ジャンルによって主な購入先は違うようですね。
実店舗では、実際に聞き、見て、手に取り触れることができます。そこで新しいアイデアを得ることができ、新たな作品づくりへと繋げたい場合、少し価格が高くても、対面販売で店員さんに聞いたり、先生の作品を見たりしながら購入する方が楽しいですよね。フラワーアレンジや、ニット、DIYなどは、そのような方法で購入されることが多そうです。
特に最近は、ホビー関連販売で100 円ショップの存在感が高まっています。専門店のようなスタッフがいるわけではありませんが、レジンをはじめ、毛糸、ビーズなど手芸用品の多くが100 円ショップの品ぞろえに並ぶようになりました。個人経営の手芸店が減少する一方、ショッピングセンター内や商店街に100円ショップが出店していることもあり、地方都市でも100円ショップでの材料購入がしやすくなっています。材料購入は、アクセスしやすいのも重要なポイントですよね。ただし、売り切れてしまうと同じ商品が入る保証がないなど、デメリットもあります。
逆に、自宅でじっくり情報を確認して希少な材料を買ったり、価格をおさえて大量に購入したい場合は、ネット購入にもメリットがあります。サンプルを既に見ていたり、情報があれば実物を見なくてもいいものについては、自宅から一歩も出なくていいので、便利です。

どのくらいマメにやってる?

皆さんマイペースにホビーを楽しまれていると思いますが、全体的にどんな人が、どのくらいの頻度で楽しまれているのか、その中で、自分がどんな立ち位置なのかは気になるところ。このデータも出ているので、年齢別・ホビーのジャンル別に、少し細かく見てみましょう。

【ホビー参加頻度】

(N=回答数。『ホビー白書2017』p51より)

楽しむ頻度は、年代によっても、ジャンルによっても異なるようです。
年齢別に見ると、女性は年齢が高くなるにつれて順当にホビーを楽しむ頻度が高くなります。年齢が進むと、女性は子育てや仕事からも少し開放され自分の時間ができるので、納得の結果です。
一方、男性は、「ほとんど毎日」を選んだ割合が比較的高い年代(70~79歳、60~69歳、40~49歳、20~29歳)と「月に1回以下」(50~59歳、30~39歳、20~29歳)が交互に現れているのが面白いですね。男性は、仕事とは別に、「比較的ホビーに親しむ年代層」と「比較的ホビーでは遊ばない年代層」があるのかもしれません。
ジャンル別に見てみると、多くのホビーが「月に2~3回」「月に1回以下」が多くなっています。ホビーユーザーの大部分は、1回につき時間をどのくらいかけるかはともかく、毎日のようにはホビーを行わないようです。ただし、どのジャンルでも「毎日やっています!」というコアな層が確実にいらっしゃることも、データに表れていますね!
家庭菜園・ガーデニングは、植物を扱うホビーの性質上、毎日変わる天候や温度に気を遣う必要があるため、ホビーにかかわる頻度が高くなっていると思われます。現に、ホビー1回の時間を調べた別のデータでは、家庭菜園・ガーデニングが10分以下と最も短く出ています。
また、伝統工芸・芸能の「週1回」という頻度は、おそらく週1回の「習いごと」が多いためでしょう。1回にかける時間も1時間30分~ 5時間未満が約6割を占めており、週のまとまった時間、教室でおけいこを受ける楽しみ方が主流のようです。

次のページでは、ホビーユーザーがインスタなどのSNSをどれくらい使っているか、ハンドメイドマーケットサイトってどのくらい盛り上がっているかについてお伝えします。

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