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ハンドメイド好き必見! 映画「YARN」2017年12月から公開

ハンドメイドに欠かせない「糸」。その糸を紡いだり、編んだりすることで表現し、世界で活躍する4人のアーティストの活動を紹介するクラフト・アート・ドキュメンタリー映画「YARN(ヤーン)」が、12月から公開されます。

YARNのポスター

今回は、この映画を北欧アイスランドから買い付けたkinologueの森下詩子さんにインタビュー。配給に至った経緯や映画の見どころなどについてうかがいました!
さらに、2ページ目では、公開に合わせて実施されたワークショップイベント「ニッティング・シネマ」の様子についてもリポートします!

<YARN 内容紹介>
yarn(ヤーン)とは、織物や編み物に用いる糸で、天然繊維や合成繊維を紡いだものを意味する。
「編み物は言葉であり、コミュニケーション」と全身ニット集団と街を闊歩するオレク、白い糸を人生のメタファーとして、超絶パフォーマンスを見せるサーカス・シルクール、ゲリラ的に街をニットで彩るヤーン・グラフィティで、アイスランドから世界を旅するティナ、子供たちのイマジネーションを刺激するカラフルなネットの作品を世界中で作り続ける堀内紀子。
世界的なクラフト・ブームの中、一頭の羊からYARN(糸)を紡ぎ、編み、表現する4組のアーティストが、YARNに「人とつながる」人生そのものを見出した姿を描く。編み物が生活に根ざしている北欧アイスランドで生まれたクラフト・アート・ドキュメタリー。
(お話をうかがった方)
kinologue(キノローグ)
http://kinologue.com/
森下詩子 さん

独立系映画配給・宣伝会社で、宣伝担当として100本近い映画に携わる。2014年よりフリーランスで北欧に特化した映画配給を始め、フィンランド映画『365日のシンプルライフ』(2014)『劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション』(2015)『ファブリックの女王』(2016)を共同配給。2017年12月より、アイスランド映画 『YARN 人生を彩る糸』を公開予定。

――この映画の配給を決めたきっかけを教えてください。

森下: これまで北欧には毎年仕事や旅行で訪れていますが、この映画は、昨年10月にアイスランドの映画祭に出席した際に偶然見つけました。その場で上映されていたり、大々的に紹介されていたわけではなく、手渡された資料に小さく載っていた作品でした。説明文を読んで、「これは!」と思い、すぐにプロデューサーに連絡を取りました。

編み物で街を彩るアーティストもいる

――クラフト(手しごと)をテーマにした映画を求めていたのですか。

森下: 北欧に何度も滞在するうちに、北欧のライフスタイルと日本の共通点の一つに「クラフト」というキーワードが浮かんできました。北欧では、糸を使ったクラフトの代表格である編み物は、時代が変わっても生活に身近なもの。男性でも編み物をしますし、長い冬の夜に行う日常的な文化として残っているように思います。一方日本でも、今でこそ、おばあちゃんから編み物を教えてもらう、なんてことはほとんどなくなってしまいましたが、手しごとを大切にする気持ちはなくなっていないと思うのです。手しごとの価値を伝えられるような映画がないか、とずっと探していました。『YARN 人生を彩る糸』は、まさにそれを表現している作品だと感じています。

映画のワンシーン。文字の部分は、すべて編み物

――見どころを教えてください。

森下: アイスランド映画ですが、日本人アーティストの堀内紀子さんも登場しています。カラフルなネットの遊具を世界中で作り続けていて、神奈川県・箱根の彫刻の森美術館「ネットの森」は、子どもたちに大人気の遊具であり、アート作品です。2009年からあるので、目にしたことがある方も多いのではないかと思います。

しかしながら、こうした作品をどういう人が、どういう思いで作っているのか、ということには、なかなか注目されてきていません。堀内さんが「人とつながる」アートに目覚めるまでの過程などは興味深いです。

堀内紀子さんの作品

――アートと聞くと、少し遠い存在に感じてしまう気がします。

森下: 仕事をする誰もが「いったい何のために、誰のために仕事をしているのか」と、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。アートというと、アーティストなど、一部の特別な人のものと思われがちですが、実はそうではない。映画に登場するアーティストたちの作品も、常に受け手がいて初めて成立するものです。その人たちに対して、自分は何をしたいか、どうしたいか、ということが出発点となって生まれています。そういう意味で、仕事をする人の生き方としても共感できる要素があるのではないかと考えています。

白い糸だけで構成された舞台で繰り広げられるサーカス

――特に「こんな人にオススメ」という方はいますか。

森下: クラフトやハンドメイドを、やってみたいとは思っていてもなかなか踏み出せずにいる方にはぜひ観てほしいですね。この映画は、そんな方の背中を押してくれると思っています。

かぎ針編みを通じてコミュニケーションを取るというポーランド出身のオレク

そしてもちろん、すでにクラフトを楽しんでいるという方にも観てほしいです。試写会では、編み物を仕事にしている女性から「私がやっていることが、認められたような気持ちになった」という感想をいただきました。クラフトやハンドメイドは手芸として「趣味」に見られがちで、なかなか価値を認められていない現状があります。この映画ではそんな現状に対して奮闘するアーティストたちが登場するので、仕事としてクラフトに携わっている方の励みにもなるのではないでしょうか。

(映画概要)
タイトル:YARN 人生を彩る糸
出演:オレク、サーカス・シルクール、ティナ、堀内紀子
監督:ウナ・ローレンツェン
公開日:12月2日(土)からシアター・イメージフォーラム他全国順次公開予定
オフィシャルサイト:http://yarn-movie.com/

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 次のページでは、映画公開に向けて実施されたワークショップ「ニッティング・シネマ」に、編集部・加藤が潜入取材してきました!その様子をリポートしています。

カテゴリー: クリエイター , ワークショップ

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