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ハロウィンにジャック・オー・ランタンを作った後も楽しめる!
カボチャの種でブローチ作り

同じ種にも色や大きさのバリエーション

――ここからは種を使ったアクセサリーを作って販売している ta-ne さんに、このハンドメイドについてうかがっていきます。魅力は、どのようなところでしょうか。

ta-ne さん: 特別な道具や高度な技術も必要ないので、誰でも作れるということです。ただ、前半でご紹介した通り、種をしっかりと乾かしたりするなど、素材を準備したり、それを集める時間と手間が非常にかかります。この点が、他のハンドメイドとの違いだと思います。また、「カボチャの種」と一口に言っても、実はカボチャの種類によって、種の形も異ります。

ナチュラル工房 ta-neさん

左上から時計回りに、バターナッツカボチャ、そうめんカボチャ、一般的なカボチャ、ハロウィンカボチャの種

普段から料理をする方でも、種の色や形については気にも留めないことがほとんどだと思います。私はもともと、ドングリや貝殻など自然の物を集めるのが好きだったので、収集するうちに違いがあることに気付きました。
カボチャ以外にも、トウモロコシの種には、種類によって色のバリエーションがあるんですよ。

ナチュラル工房 ta-neさん

赤やピンク、青や緑のものもある

作品にする上で大切にしているのは、着色のための塗料を一切使わないことです。
種そのものに、個々の色や形、柄があるので、そのオリジナリティを生かしたハンドメイドを心がけています。透明なレジンだけで、素材感がダイレクトに出るようにしています。同じ種を使っていても、一つとして同じ作品ができることはありません。種によって大きさや色、形が異なるので、同じレシピでも、すべてがオンリーワンになるのです。

ナチュラル工房 ta-neさん

フウセンカズラの種には、ハート柄の模様が!

それから、土台になるコルクも、ワインではなく日本酒のコルク栓だと、紋のような柄が入っていることもあり、ご購入される方には、それがまた特別に感じていただけるようです。

――カボチャやトウモロコシの種のほかに、どのようなものを集めているのですか。

ta-ne さん: ブドウ、サクランボ、スイカやオクラの種も集めています。現在収集している種は、全部で 38 種類。作品によく使っているのは 20 種類くらいです。

ナチュラル工房 ta-neさん

左上から時計回りに、サクランボ、オクラ、トウモロコシの種、緑豆

オクラは、畑で乾燥したものを取るのですが、ブドウやサクランボなどについては、食べるときに取ったものを保管しておくので、カボチャと同様によく洗って乾かすのが大変です。乾いたらタッパーのような容器で保管しているのですが、念のため乾燥材も入れています。カビが生えてしまったら、全部捨てるしかなくなってしまいますから。
その他、大豆やお米もあります。これらは、自分で集めたもののほかに、知り合いの個人農家さんに分けていただいた、蒔き切れなかった種などもたくさんあります。手芸屋さんに行っても売っていませんから(笑)

試行錯誤を重ね 3 年でレシピ完成

――現在の作品にたどりつくまでにはかなり試行錯誤されたのではないでしょうか。

ta-ne さん: この作品作りは、6 年ほど前から始めましたが、現在の形になるまでには足掛け 3 年くらいはかかったと思います。乾燥が不十分でカビが生えてしまったこともありましたし、いろいろな種類の種をある程度そろえるのにも時間がかかりました。
レジン液でコーティングする回数も、1 回だけでなく、何度か塗り重ねることで割れにくくなることなどが分かってきて、やっと一般の方にも販売できるレベルになったと思います。

――もともと何か別のハンドメイドをされていたのでしょうか。

ta-ne さん: 母は手織りが趣味で、着物のリフォームなどもしているので、手先を使うことは子どもの頃から慣れ親しんでいました。刺繍やパッチワークなど、いろいろなものをやったことはありましたが、ここまで長く続いているハンドメイドは他にありません。
販売するときの台座には、母が織った布の端切れを使っています。

――ta-ne さんの作品は、どのような方が購入されていますか。

ta-ne さん: 麻を使った服など、ベージュ系のファッションとの相性がいいので、そうした服が好みの方にはよくご購入いただいています。リピーターの方も多く、素材のちょっとした違いを吟味する方もいらっしゃいます。
私が「面白い」と思って作っているこの作品に、共感していただける方がもっと増えたらうれしいです。

◇   ◇   ◇

普段は捨ててしまっている、野菜や果物の「種」を生かしたユニークなハンドメイドですが、身近な素材だけに、誰でもチャレンジできるのが魅力です。
種を集めたり、それを素材として使えるようにするために乾燥させ、カビが生えないように保存するといったプロセスはこのハンドメイドならではの大変さだと思いますが、それだけに「イチから自分で作った」という愛着がわきそうです。
ことしのハロウィンは、イベントが終わった後ももう一度楽しめそう!この機会にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。

(お話をうかがった方)
ナチュラル工房 ta-ne さ ん

幼い頃からアウトドアが好きで、そのたびに木の実や貝殻などを収集。コーヒー豆を複数組み合わせて花の形に見立てたモチーフで、装飾したクリスマスリースをある本で見て、「ほかの物で代用できないか」と考えたのが種を使ったハンドメイドのきっかけ。現在では、野菜や果物、草花などの 38 種類の種を駆使して、素材を生かしたバリエーション豊かな作品を作っている。

ta-ne さんの作品はこちらから購入できます
https://minne.com/@ta-ne

【ひまわりの種募集中!】
さまざまな種類の種を集めている ta-ne さんでも、なかなかめぐり合えないのがひまわりの種だそう。「白黒のしま模様がはっきり出ている種を求めています。珍しい種なども、余っている方がいらっしゃいましたら、ぜひお分けください!」(ta-ne さん)
ご連絡先は、上記の minne からお願いいたします。

カテゴリー: クリエイター , 作り方・レシピ , 物作り

 

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