特集
日本では、昔ながらの道具というイメージが強いひょうたんですが、アメリカではハンドメイドやアートの材料として、幅広く活用されています。さまざまなアーティストが、ひょうたんを使ったアート作品を披露する展示会なども開催されているほどです。
同店では、ひょうたんの販売のほかに、ひょうたんアートの講師を招いたワークショップも行っています。
実は、トールペイントやバーニング、カービングなどを楽しんでいるという方は、素材としてひょうたんも必見です!ひょうたんは加工が施しやすいので、実はこうしたさまざまなハンドメイドとの組み合わせも楽しめるんです!あなたの技術を生かせるかもしれません。
この教室では、加工するためのさまざまな機械を用意しています。
たとえば、内側にトールペイントを施した器を作るには、そのままの状態だと内側がざらざらしているので、削る必要があります。そんなときに使うのがこちらです!
スイッチを入れると、やすりがついた先端のボールのようなものが回転し、削ることができます。丸い形なので、ひょうたんのカーブに合うというわけです。
そのほかにも、超音波でカットできる機器や、
塗料を乾かすドライヤーのような機器もあります。
こちらの削る機器は、なんと歯医者さんで歯を削るのに使われているのと同じものだそう。
工具を使ったハンドメイドが好きな方は、ひょうたんでもその技術力が発揮できるかもしれませんね!
ちなみに、ひょうたん専用の塗料やワックスもあります。手芸店ではなかなか見つからないと思いますが、海外ではそれだけひょうたんアートが人気だということですね。
大内さんは、ひょうたんを使ったハンドメイドの魅力について、こう語ります。
「ひょうたんは加工がしやすいので、自分が好きなようにアレンジできます。形もさまざまなので活用の幅が広がりますし、一つとして同じ素材はないので、ユニークなデザインが可能です。日本ではまだまだ身近とは言えませんが、他のハンドメイドとの組み合わせを楽しんでいただけたらと思います」(大内さん)
ひょうたんは「和」テイストの印象が強かったですが、カラフルな塗装などのアレンジを見て、そのイメージががらりと変わりました。
また、これだけの種類・数のひょうたんを揃えているお店は、全国を探してもここぐらいだそう。というのも、ひょうたんはウリ科の植物。収穫したばかりのときは、水分を多く含んでいます。毒もあるので、ハンドメイドなどの素材として使えるようにするには、一度腐らせ、中をくりぬいて種などを取り除き、お茶やお酒を入れ3カ月ほどおいてあく抜きをしてから乾燥させるという工程が必要で、とても手間暇がかかるのです。
お気に入りのひょうたんを見つけて、まずは手軽に作れるランタンから始めてみてはいかがでしょう。
(お話をうかがった方)
田舎ごっこ
代表 大内邦昭さん
東京・下北沢で、野菜やひょうたんなどを使った田舎遊びや園芸用品などを展開する「田舎(でんしゃ)ごっこ」を運営している。ひょうたん収集の趣味が高じて、販売もするように。日本全国で見ても、他にはないほどの種類のひょうたんを扱っている。講師を招いて、ひょうたんを使った体験教室も定期的に開催している。
その他の特集記事