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ハンドメイドのことならお任せ!あなたの街の専門店 vol.3
創業時からのお客さまとのつながりを維持 さかえ手芸店

さかえ手芸店

昭和26年(1951年)にボタン卸として創業した「さかえ手芸店」は、東京都北区の、懐かしい雰囲気がただよう東十条商店街の手芸屋さんです。現在の店長さんは3代目。長年のお付き合いがある問屋さんから、「北区では地域の手芸店としてはさかえ手芸店さんが最後の1店かも」と、聞いたこともあるそうです。地域の手芸店が減る中、今もお客さまに支持されている理由を探りました!

――店長さんは、このお店の3代目とうかがっています。創業のきっかけについて教えてください。

店長さん: 私の祖父母の代がオープンして、当時はボタンの卸や婦人洋装雑貨を販売していたそうです。店頭にあるボタンは当時の名残で、祖父母の代が仕入れたものがそのまま残っています。

さかえ手芸店

壁一面に展示されているボタン。ざっと数えて、500箱くらいはありそう

――確かに、店内には街の手芸屋さんではあまり見ないほどのボタンが販売されていますね。一方、毛糸も多いようです。

店長さん: その頃は、ニットの服は既製品がなく、手編みで作っていた時代でした。祖母が編み物をしていたので、ご購入いただいたお客さま向けにお店で編み物教室も開催していたと聞いています。そのときのお客さまが、今でも当店に足を運んでくださるんですよ。

さかえ手芸店

現在も残っている、当時使っていた編み針

――創業時から今でも来店するお客さまがいるのはすごいですね。

店長さん: 祖母は、本に掲載されているレシピをもとに、お客さまに手ほどきしていたようですが、中にははやり廃りのない着け心地のいいデザインで、今日まで多くのお客様にご好評いただいているものもあります。
たとえば、このネックウォーマー。通常のネックウォーマーといえば、ストンとした長方形の仕上がりが多いですが、当店のレシピでは、首から肩のラインに合わせた末広がりのデザインで、フィットするようにしています。

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フィット感に配慮したデザインのネックウォーマー

北区には、「北区シニアクラブ連合会」という団体があり、そこで毎年新年会など定期的なイベントが開催されています。お客さまのなかには、そのイベントの際に自分で作ったものを出品して「会の方に喜ばれた」と嬉しそうに報告をいただくこともあります。ペットボトル入りのお水に手編みのホルダーを付けて販売するのに、40個も作ったというお話もうかがいました。自分の手作り作品を通じて人に喜ばれるのが生活の潤いにつながっているようです。

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手作りのペットボトルホルダー。店内で作り方を教えることもあった

――お客さまには、そうした昔から利用されている方が多いのでしょうか。

店長さん: 近隣のファミリー世帯の方など、新規の方も多いです。お子さんが保育園に入園するに当たって、シーツなど作らなければならない物の材料を購入したり、小学生が学校の課題などのためにフェルトや毛糸を買いに来ることもあります。

――店内には、手作りの編み物作品が展示してありますね。現在も編み物教室は開催しているのですか。

店長さん: 教室という形は取っていませんが、ふらりといらっしゃったお客様に作り方を訪ねられることもあるので、そのときはアドバイスしています。
展示品はあくまでサンプルですが、新しい毛糸が発売されたタイミングで、それを使ってセーターやベストなどを編むようにしています。本に掲載されている図案を参考に、少しアレンジすることもあります。

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最新の毛糸が入荷したら、店長さんが数カ月かけて編み上げ、お客さまの参考にしてもらっている

東十条商店街「さかえ手芸店」インタビューは、次のページに続きます。

カテゴリー: ショップ , 物作り

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