特集
浅草橋エリアは、アクセサリーやパーツをはじめ、さまざまな素材の問屋街として発展してきました。
1975年、オリジナルチェーンメーカーとして浅草橋の地でスタートした貴和製作所は、現在は手作りアクセサリーを作る方向けに、パーツやアクセサリーキットを扱う小売専門店です。常に創作意欲をかき立てるような魅力ある品揃えで、お客様のニーズに応えて発展してきました。
首都圏の商業ビルにも支店があるため、お店の名前を見聞きしたことがある方もいるのではないでしょうか。
今回は浅草橋本店とスワロフスキー・クリスタル館で働くスタッフの皆さんに、普段のお仕事についてお話をうかがってきました。
■貴和製作所 浅草橋本店1階担当:近野さん
浅草橋本店1階は、半貴石やチェコビーズ、パールなどを中心としたパーツを取り扱う売り場です。このフロアで働く近野さんにお話をうかがいます。
―― 普段はどのようなお仕事を担当されていますか。
主にアクセサリーに興味のあるお客様に向けて、アクセサリーパーツの販売を行っています。お探しの商品がありましたら、まずはご相談ください。
―― 接客で心がけていることはありますか。
お客様の「つくりたい」を実現できるようなご提案を心がけています。
作ってみたいアクセサリーの画像をお持ちいただいてもいいですし、具体的なイメージがなくても、お話をうかがう中でイメージを形にするお手伝いができたらと思っています。
―― お客様からはどういった質問をされますか。
作りたいアクセサリーのイメージを具体的にお持ちである場合は、お話をうかがいながらアドバイスさせていただきます。
浅草橋本店に来てくださるお客様は、当店の品ぞろえなどについて、事前に調べてから来店される方も多いんです。
金具の色ひとつとっても、金古美や銀古美(金色、銀色をいぶしたような色合い)、艶消しマット系など、あまり他の店舗で扱っていない浅草橋本店ならではの充実した品揃えになっていますので、お目当てのパーツを決めて来られるお客様もいらっしゃいます。
浅草橋という土地柄、業者様も多くいらっしゃいますので、特殊メッキの特注対応ができる点も、問屋街にある浅草橋本店ならではといえます。
―― アクセサリーに興味をお持ちになったのは、いつごろでしょうか。
学生時代は服飾関係を学んでいたこともあり、その流れで身に着けるアクセサリーに興味を持ちました。
―― おすすめや売れ筋の商品を教えてください。
入口を入ってすぐのショーケースが、各フロアごとのおすすめ商品になっています。また、本店の1階ではレジ横の展示が季節のおすすめコーナーになっていて、トレンドに合わせて商品を展開しています。
―― ショップスタッフさんのお仕事道具を見せていただけますか?
(手前右側から)平ヤットコ、丸ヤットコ、ニッパーの工具三種類です。こちらはアクセサリー制作の基本工具で、貴和製作所でも販売しています。
(奥左)小さなアクセサリーパーツのサイズを正確に測れるノギス。
(奥右)9ピンやTピンの太さを再現した道具です。0.5, 0.6, 0.7, 0.8 のピンがあり、お客様からの「このパーツに、この太さのピンは通せますか?」といった質問にすぐに答えられるものなんですよ。
―― こちらのノートも見せていただけますか?
会社の勉強会で学んだこと、毎月出る新商品の情報や、お客様からの質問など、商品知識の詰まった自分の仕事用ノートです。制服エプロンのポケットに入るサイズのノートで、仕事に必須のものです。
―― 中にはびっしりと書き込みが!お客様の問い合わせにさまざまな提案ができるのも日々の勉強があってこそなのですね。では最後に、このお仕事をされていてうれしかったことを教えていただけますか。
接客を担当したお客様が、後日「購入したパーツでアクセサリーを作りました」と再来店で声をかけてくださった時は、この仕事をしていて本当に良かったと思いますね。
スタッフは自分で作ったアクセサリーを身に着けているのですが、お客様から褒めていただいた時もやりがいを感じます。
―― 近野さん、ありがとうございました。
次のページは、スワロフスキー・クリスタル館でのインタビューです。
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