特集
2017年で41回目を迎える日本ホビーショー。これまでの変遷や見どころについて、ホビーショーの運営を担うイベント委員の車さんにお話しをうかがいました。
KURUM’ART contemporary
車 洋二さん
東京都生まれ、武蔵野美術大学出身。アートギャラリーKURUM’ART contemporary代表。著作・監修に「リキテックス大全」(美術出版社)、「リキテックス自由自在」(美術出版社)「エアブラシ・アートinジャパン3」(グラフィック社)等。
――車さんとホビーショーの関わりはいつからになりますか?
今からもう30年近く昔になりますでしょうか。仕事上で付き合いのあったホビーショーの実行委員に声をかけられ、いつの間にか関わるようになったというのが正直なところです。当時のホビーショーは規模も小さく、開催場所は池袋のサンシャインシティでした。今と最も違うのは、来場される方々の年齢です。昔は平均年齢が50歳以上だったでしょうか。今、会場には若い方が大勢いらっしゃいます。ジャンルも、クラフトなどの出展がもの凄く増えていますね。
――以前のホビーショーはニットやソーイングの出展が圧倒的に多かったと聞きます。
かつての「手づくり」は実用ありきだったのでしょう。母親の手編みのセーターやマフラーを着た子どもが駆け回る光景は、あちこちで見られたものです。今日は、雑巾ひとつですら自宅で縫うよりも100円ショップなどで買ってくる方を選ぶ人もいます。だからといって、自分の手を動かして何かを作るハンドメイドの面白さや文化がなくなったわけではありません。むしろ、ホビーの楽しみ方が実用にとどまらず多種多様になったように感じられますね。
――ホビーショーは、世相やハンドメイドの流行を反映しているのですね。
ソーイングやニットにしても、PCの普及で型紙や素材が入手しやすくなりましたし、クラフトの分野ではレジンなど他業界で使われてきた技術がホビーの世界で活用されています。ホビーショーはハンドメイドの最新の情報・出展者が集まるので、思わぬ発見やこれまで知らなかった楽しみが見つかるかもしれません。
初心者・ベテラン問わず楽しめる多彩な出展・イベント
ハンドメイドの世界は入門用の簡単なキットから始まり、材料や技術の追求など突き詰めればきりがありません。ホビーショーでは初心者からベテラン向けまで、さまざまなレベルの情報が揃っているので、初心者・ベテラン問わず楽しめます。また、ハンドメイドを少しでも嗜んだことのある人には、ぜひ自分が挑戦したことのないジャンルのワークショップを体験し、新たな楽しみを見つけていただきたいですね。
今年のテーマは「Discover Handmade ~上質~」。ハンドメイドがある暮らしの魅力を表現すべく、出展者がさまざまに趣向を凝らします。多種多様なワークショップ、産学連携の華やかなファッションショー、ハンドメイドに縁の深いスペシャルゲストによるトークショーなど3日間では全てを回り切れないほどコンテンツが充実しています。どれだけデジタルが発達した世の中になろうと、ハンドメイドの楽しさは受け継がれていくものです。過去最大級の規模で開催される2017日本ホビーショーに、ぜひ足を運んでみてください。
詳細、チケット購入はこちらから https://hobbyshow.jp/
続いては、日本ホビーショー40年の歴史を振り返ります。
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