HOME>ホビスタ特集>「役に立ちたい」気持ちを叶える シルバー向けクラフト「プランティングフラワー」

Special 特集

特集

「役に立ちたい」気持ちを叶える シルバー向けクラフト「プランティングフラワー」

・ 材料は安価でエコ
介護現場はどこもアクティビティに拠出できる資金が豊富にあるわけではないうえ、高齢者ご本人も趣味に大金を投じる方は少ないのが現状。そのため、材料は、ご高齢の方が日頃集めていることの多い花束のラッピングペーパーなど、作る人が既にもっている安価な材料を供出し協力してもらいます。下準備の段階から、ご本人の「役立てた」という実感作り(自己有用感)に役立つようになっています。

・ 季節感が楽しめる

高齢者になり、特に認知症になると、季節や時期を感じる力が失われやすくなることがあります。プランティングフラワーには約25種類の花のバリエーションがあり、「季節」を思い出してもらいながら楽しむことができるようになっています。このように、高齢者が失いがちな感覚を思い出し刺激する作業も、機能維持に役立っています。

クラフトを通じて「役に立った」と実感できるアクティビティを

大山さんは、現役のデイサービス職員でもあり、プランティングフラワー以外にも現場でクラフトアクティビティを実践しています。厚紙で作った菱形の土台にメタリックヤーンを巻き付けていくだけのつるし飾りや、厚紙にファブリックパーパーを巻き付けて組み合わせたキーホルダー、メモ帳とあまった折り紙で作る豆本など、小さくても美しい作品ばかり。実際にアクティビティを行うまでに、何度も試作するそうです。

こういった、クラフトアクティビティを日々考案している大山さんに、高齢者に適したハンドメイドはどんなものかうかがったところ、以下のような特徴を教えてくださいました。

・ シンプルな動作を繰り返すもの
・ 短時間でできるもの
・ 今までの生活歴の中で心得のある作業に近いもの(プランティングフラワーなら、木目込み細工、縫い物、刺し子など)
・ エコ・安価なもの
・ やり方を間違っても、修正やリカバリがしやすいもの

クラフトのアクティビティで目指すものについて、大山さんはこう語ります。「ご高齢の方、特に施設にいる方などは『役に立つ』ことに飢えていると強く感じます。だから、クラフトのアクティビティでは、ご高齢の方がクラフトを通じて『役に立ちたい』を叶えるものでありたいと思うのです」
プランティングフラワーを作ったあるお年寄りは「この間作った作品、孫に盗まれたのよ!」と、嬉しそうに施設の職員ひとりひとりに報告されていたそう。また別の男性は、奥様のご依頼で、奥様のお友達にもプランティングフラワーのコサージュをプレゼントされているそうです。こういった「求められる」喜びが、高齢の方の暮らしを彩り、元気を呼び起こします。


さらに、「高齢の方々は、やっぱり先輩。発想と驚きをもらえます」と大山さんは続けます。「こちらで用意していったクラフトでは洋風の飾りつけを想定していたのに、ある女性はまるで生け花のように和風に仕上げられました。『やってあげる』『教えてあげる』のではなく、先輩として尊重し、その方の生き様と智恵を受け継ぐ機会として関わり合うことで、お互いに豊かな時間を過ごせるのではないでしょうか」

読者の皆さんの中には、今はご自身だけでクラフトを楽しんでいる方もいらっしゃるでしょう。実は、あなたがもつクラフトのワザも、こんなふうにご高齢の方に活かしていただける可能性を秘めているのではないでしょうか。時間を豊かに過ごしていただき、「まだまだ誰かを喜ばせる存在だ」と、幸せを感じるお手伝いができるかもしれません。また、あなた自身も人生の先輩から昔のことを受け継ぎ、新しい視点をいただくことができるでしょう。
まずは、身近なお母さんやおばあちゃん、おばさんたちと一緒に、ハンドメイドする機会を作ってみてはいかがでしょうか。

※文中の「プランティングフラワー」は登録商標です。

今回お話をうかがった方

大山圭子さん
プランティングフラワーコーチ/高齢者アート研究会会員/アクティビティ ディレクター
介護福祉士/デイサービス勤務

大山圭子さん(kei*laboさん)のブログ「高齢者のためのエコなアート・プランティングフラワー教室@横浜・東京」
http://keilabo.exblog.jp/

プランティングフラワー協会ホームページ
http://plantingflower.jp/
Handmade MAKERS’2017に出展予定

 

Archive

その他の特集記事