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2018.5.19

純銀粘土で指輪を作る<前編>造成と焼成

いろいろなジャンルのハンドメイドに挑戦している、Me-nekoです。

ゴールデンウィーク中に東急ハンズで開催された「純銀粘土」のワークショップに参加してきました(受講料は材料費代のみ。使用する粘土の大きさによって変わります。今回は1550円+税でした。道具はレンタル可)。
純銀粘土は初体験。
ちょうど、初心者キット(2000円台~5000円台)を買って「挑戦してみようかな」と思っていたので、よいタイミングでした。

純銀粘土とは、純銀の微粉末と水と結合剤(バインダー)が混ざり合った粘土状の素材で、焼き上げると純銀に変わるのが特長です。

純銀粘土の「造形」

ワークショップ開始と同時に、何種類かの出来上がりサンプルを見ながら説明を受け、そのなかから自分の作りたいと思った「指輪」を製作することに。
デザインについては、「シリコンモールド」と呼ばれる型抜きアイテムを使ってさまざまな形に作ることができますが、私はオリジナルで造形をすることにしました。

素材は粘土状になっていて乾きやすいので、作業に入る前に使用する道具を手元にそろえ、造形は手早く行うのがポイント。
途中で乾燥してきてしまった場合は、筆に水をつけて水分を与えながら造形を進めます。
下記の画像は造形の際に使用した道具です。上から順に道具の説明を簡潔に。

1、指輪木心棒 指輪やリング状のものを製作するときに使用
2、リングサイズゲージ 作りたい指にはめて指輪のサイズをはかります
3、リングサイズシート 普通の付箋紙で作ることもあるようですが、こちらのシートにはあらかじめサイズと中心線が印刷されているので、便利です
4、造形ヘラ(スパチュラ) 粘土の造形に使用
5、デザインカッター 粘土を切る、細かい部分を刃先で造形する際に使用
6、筆 粘土に水分を与える、やわらかく細かい部分の粘土の造形を水をつけた筆で行います
7、食品包装フィルム(ラップ) 純銀粘土は乾きやすいので、粘土を包むために作業前に用意しておきます
8、モデリングシート 上に粘土を置いて造形します。粘土が貼りつかないようにクッキングシートを敷いて行うこともあります。サイズをはかるのに便利なメモがついています
9、ゴム台 作品をこのゴム台の上に載せて削ったり磨いたりします

いざ製作開始です。
まず指のサイズをリングサイズゲージで確認。
木心棒に、リングの号数に合わせてリングサイズシートを巻きます(後半の工程で、乾燥・焼成をするので完成までに少し縮むとのこと。指輪だと、3サイズくらい大きめに作るのがよいそうです)。
適量の純銀粘土を細く伸ばしたら、シート接着面側に筆で水をつけ、貼りつけるようにシートへ。
私は一般的な指輪にはせず、凝ったデザインになるように巻いてみました。
途中で粘土が乾燥してきた場合は、筆に水をつけて水分を与えながら造形を進めるのがキレイに作るコツです。

基本の形を作ったら木心棒から純銀粘土をはずし、ドライヤーを使って10分くらい乾燥させます。

この時点で純銀粘土はまだ乾いただけの石こうのような状態なので、壊れないようにゴム台に置き、手を添えて気をつけながら、造形ヘラなどを使ってバリを取っていきます。

金やすりと、研磨剤のついたスポンジで丁寧にこすって、表面を滑らかにしていきます。

焼成前であれば、鉛筆で下書きをしてから、デザインカッターやニードルなど先の尖った道具で模様を彫り込むことができます。
下記の画像は鉛筆で下書きしたところ。

こちらは下書きに沿って、模様を彫った後です。
ここまで造形を進めたら、次はいよいよ純銀粘土を焼いていきます。

純銀粘土の「焼成」

粘土を焼くと純銀になるーー。
実際の仕組みを一言でいうと、「650℃以上の高温で銀粘土を焼くことで、水分とバインダーが燃焼され、純度99.9%以上の銀が残る」ということになります。
(詳しく知りたい方は、こちら

ワークショップでは電気炉が用意され、800℃の設定で、5分間焼成することができました。
家庭で作る場合は、少し時間がかかりますがキッチンのガスコンロで焼いたり、現在では電子レンジでも焼成したりすることができるそうです。

焼き上がりがこちら。
まだ白い粘土のように見えるのですが、なかは純度99.9%以上の純銀になっているんですよ 。
さっきまでくにゃくにゃ曲がるやわらかい粘土だったのに、本当に不思議です。

純銀粘土の「造成」と「焼成」について、お楽しみいただけたでしょうか。
次回、最終仕上げである「磨き」の工程をご紹介いたします。お楽しみに。

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