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2020.3.27

ちぎってペタペタ。思い出も貼りこめる「一閑張り」

こんにちは。布とハンドメイドが大好きな、ばくちゃんこと久場和代です。

私の祖母は着物が大好きで、実家には山のような形見の着物が残っています。
ですが、母や私は着物を着る習慣がないため、着物を無駄にしないよう洋服やバッグ、小物などにリメイクして使っています。

先日、友人が、日本の伝統工芸である「一閑(いっかん)張り」を体験してきたと言って、作品を見せてくれました。

<一閑張りとは?>
「一閑張り」は、竹かごなどに和紙を貼って柿渋や漆を塗った工芸品。
名前の由来は諸説ありますが、ワークショップでいただいた資料によると、一般的には農閑期に作られることが多かったために「一閑張り」という名がついたと言われているそうです。
こちらが、先生の作品。

「これなら祖母の着物の小さなハギレもリメイクに使えそう!」と思い、埼玉県武蔵浦和にあるSalon de Feelで開催された、一閑張りのワークショップに参加してきました(Salon de Feelのホームページはこちら)。

教えてくださったのは、埼玉や東京を中心に百貨店などでの作品販売や、ワークショップなどを開催されている佐藤先生です(佐藤先生のホームページはこちら)。
画像の一番右が、佐藤先生です。

佐藤先生は福島県の出身で、東日本大震災の避難生活の中で一閑張りと出会ったのだそう。
技術が上達すると、帯を大きなかごに貼り付けた作品なども作ることができるとのことでした。
こちらが、帯を使った一閑張りのバッグ。とても華やかです。

初心者の私は、小さなかごに小さくちぎった和紙や布を貼り付けていく方法を習いました。

まずは布選びから。
先生が布や和紙をたくさん用意してくれました。
どれを貼ろうかと選ぶのもとても楽しい時間です。

こちらは古い書簡。これも一閑張りに使うことができます。

私は、文字の入った和紙と無地の和紙を選び、布は先生の用意してくれたものと、持参した祖母の形見の着物を貼ることに決めました。

今回は、あらかじめ先生が竹かごに和紙を下張りしてくれた状態からスタート。

内側から糊をたっぷり塗って、布や和紙に皺が寄らないように貼り付けていきます。

かごの底にも布を貼りつけます。

「紙類は、はさみではなく手でちぎる」
「皺が寄らないよう、空気が入らないように貼る」
一閑張りのルールはこの2つだけで、あとは自由に楽しく制作していきます。

時々、柄の出方やバランスを見て、布や和紙を貼る位置を決めます。

張り終わりました。

かご全体に和紙と布を貼り終わったら、よく乾燥させます。

完全に乾燥したら、柿渋を表面に塗って完成です。

柿渋は、塗りすぎると日が経つにつれて色が濃くなってしまうので、きれいに色を残したい部分は薄く塗るのがコツだそう。
ワークショップ当日は、完全には乾燥できなかったので、続きは持ち帰っての作業となりました。

こちらが、ワークショップに参加した皆さんの作品です(柿渋を塗る前の状態)。
選ぶ和紙・布で雰囲気が異なり、個性的な作品ができました。

祖母の形見の着物を新しい形で生かすことができて、大満足。
次は、わが家にあるかごに一閑張りを施してみようと思っています。
気になる方は、ぜひ一閑張りを体験してみてくださいね。

misato《一閑張り》

委託販売先はこちらです。
浅草 老舗和装履物 辻屋本店

川越 れんたるきものや 寛Kan

東京 soup by suppe

蔵前 水木屋馬場商店

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カテゴリー: ワークショップ , 作り方・レシピ , 物作り

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